ジモシルリーディングvol.10
『なおえつものがたり 地域のたべもの編』
この本を読んで、行事食である「川渡餅」「お強の餅」や上越のサメ文化を勉強することができました。
11月30日・12月1日に食べる「川渡餅」、3月31日・4月1日に食べる「お強の餅」この二つは上杉謙信が深く関連しています。
「川渡餅」は川中島の合戦の際に、出陣前夜に兵士に餅を振舞って士気をあげ、濃霧の夜中に川を渡り武田信玄を攻め勝った武勇にあやかったものです。
「お強の餅」は雪解けを待って出陣する兵士にゲン担ぎとして初草を入れた餅を振舞ったとされる話がもとになっています。また、「お強」は「おたち」とも読み、「もっと食べて」という上越の方言「おたち」とかけているそうです。
そして、上越にはサメを食べる文化があり、年取り魚として食べる地域でもあります。この文化ができた背景として、江戸時代において、幕府が清(現在の中国)との交易の品であるサメのヒレを獲って加工することを推奨し、高田藩はそれに協力し、地元漁師にサメを獲るようすすめたからという説があります。また、サメは水揚げ後、体内でアンモニアが生成されることから、雑菌が繁殖しにくく、生魚のまま保存がきくため、重宝されたことも理由のひとつかもしれません。
餅やサメ文化以外にも「のっぺ」や「クジラ汁」等があります。地域の方々に聞き込みをしたら、自分の知らない地元料理がもっとあるかもしれません…!